【35w~産後 低置胎盤】またしても緊急帝王切開へ【前置胎盤記録⑥】

長男出産の時も次男出産の時も、「きょう、緊急帝王切開します。」と言われた時のことは鮮明に覚えています。
こんにちは、妻のもちぴです。
次男妊娠時に前置胎盤の診断を受けた際の備忘録です、前置胎盤と診断された人の参考になればと思い書いています。
今回は緊急帝王切開になった日の事を書きたいと思います。

- 鮮血の出血が出ていること
- お腹の張りがあってこのままでは母体がもちそうにない
- お腹の張りがもしかしたら大出血に繋がるかもしれない
- 小児科、産科ともに人手の多い平日に切るならこのタイミングがベスト
以上のことから、35w1dで緊急帝王切開になりました。
※前置胎盤は、最終的に低置胎盤の診断で帝王切開を迎えました。
35w1d 帝王切開当日
前日35w0dに6度目の警告出血、しかも鮮血があったのでこの日は朝から食事抜き。
あさイチのNSTモニターは問題なくお腹の張りもそこまで痛くなかったので、「はやく診察時間になって、終わったら朝ごはん食べたいな~」とのんきに考えていました。
診察ですよ~!

いつもは割と部屋順、そしてベッド順に呼ばれるのですが、この日は他の人をすっ飛ばして一番先に呼ばれました。
この時点でなんかいつもと違う?と感じて警戒していました。
内診中に言われたことは、
- 内診して出血はあるものの古い血になっている
- 胎盤は子宮口に被っていないのでカイザー時の出血リスクが低くなっている⇒低置胎盤の診断になる
でした。
ホッとしたのもつかの間、診察が終わったところで詳しい先生の話がありました。
お腹の張りもあるし、出血もあるし、小児科と麻酔科に相談して平日の今日切る予定にします。

え!そんな淡々と言われる事ある?

先生も、「副作用つらいなかよく頑張った、お腹の中の赤ちゃんの事と母体の事を思うと大出血を起こす前に出してあげるのがベスト」と言っていました。
担当看護師さんがたまたま診察室担当で、退室時にとても励ましてくれました。
ここまで本当によく頑張ったね、お腹の張りもあったし赤ちゃんも頑張って呼吸の準備をしてくれているはず!
自分を責めないで赤ちゃんを信じよう!

「私がもっと我慢すれば、もう少しお腹の中で育てられたかも……」
「自分の副作用の辛さや前置胎盤のせいで赤ちゃんにも辛い思いをさせてしまう……」
診察室をでた途端涙が出てきて、看護師さんに弱音を吐いて慰めてもらいました。
冷静になって思うのは、そもそも出血があったので切ることになったわけで、これは自分にも赤ちゃんにもどうしようもないことだったなあと。
その後部屋の外で電話の許可が出たので夫に連絡しました。
この時点で私は涙が止まらず、長男の声も聞けたのでさらに泣いて……。
ネガティブな感情が一気に押し寄せて不安になってしまいました。
病室に戻り、さっそく麻酔科の人が忙しそうに説明にきました。
「忙しいから同意書にサインして看護師に渡しておいて」
なんとぶっきらぼうな……でも逆に冷静な気持ちになれました。
そして担当看護師さんが退勤前にわざわざ病室に寄ってお話に来てくれました。
不安だった気持ちが少し晴れて、「あとは赤ちゃんが呼吸をしっかりしてくれる事を祈るのみ!」と少し前向きになれました。
手術まで2時間ほど時間が空いたので、病室移動したり産後にむけて荷物を整理したり過ごしました。
点滴の最終数値
お腹の張りを抑える点滴、この3週間副作用に悩まされた点滴。
最終的にマグセント14、リトドリン2a23で終了となりました。
そして最後もまた点滴ルートがうまくとれず手背に刺すことに。
さらに前回刺さっていた微妙な位置の点滴ルートも予備でとっておくことに。
2か所点滴が刺さったまま手術へ挑みました。(この判断はのちに正しかった……看護師さんの勘はすごい)
手術室へ付き添ってくれる看護師さん、赤ちゃんをとりあげてくれる助産師さん、みんなこの入院中にお世話になった人だったので最後まで安心して行くことができました。
低値胎盤帝王切開時の出血量
さて手術の前に久しぶりに夫に会いました。
手術の事で頭がいっぱいで何を話したのか覚えていないのですが、「長男は大丈夫そう?」と聞いたのだけは覚えています。
2回目の帝王切開、前回の緊急帝王切開より色んな事を考えて怖くなりました。
背中に入れる麻酔はやっぱり痛くて、先生の準備中はやっぱり怖くて、麻酔科の先生にやたらと話しかけました。
「これ、痛い?」と主治医の先生。
「いや、痛くないです!」と答えるものの、なんだか不安になって麻酔科の先生に質問しまくりました。
「感覚がある気がするんですけどこれって大丈夫なんですか?」
「いま執刀医の先生、相当痛いことしてたから問題ないですよ~、というかスタートしてますから大丈夫ですよ~」と優しく言われてとてもびっくり。
先生たちは和やかなムードというか、穏やかなムードというか、淡々と手術をしてくれていました。
多分10分もしないうちに、「でますよ~!」と言われお腹が一気によじれる感覚がありました。
「んにゃあ~、んにゃあ~、ゲボッ、ゲボッ、にゃあ~」
羊水で溺れているような産声でしたが、そのあとはずっと元気に泣いていました。
「よかった、よかった……!」私が涙すると麻酔科の先生がそっと涙を拭いてくれました、優しい。
おめでとう、性別は男の子ですよ!

私の次男の第一印象は、
え、髪の毛ふさふさ!

でした。
長男はハゲちゃんだったので、ふさふさな次男がとても新鮮でした。
少しだけ赤ちゃんの手に触ることができて、愛おしい気持ちが爆発です。
でも眼鏡をしていないので顔は鮮明にわかりませんでした。
これから小児科の先生に診てもらいます!

ここでしばしのお別れ、まずは無事に産まれたことに安堵。
お腹をとじるときに少し吐き気が出てしまったので点滴で吐き気止めを入れてもらい、なんだか点滴が漏れてそうな予感だったのでもうひとつのルートも使ってもらいました。
ここで眠くなる薬、意識が遠のき、起きてぼーっとしていたら手術が終わりました。
さて低値胎盤で恐れていた出血量は、700㎖くらいで輸血なしでした!
ただその後出血が止まらず、バルーンとガーゼで止血し翌日外すことになりました。
術後の母体の経過
術後は夫にも会えて、麻酔も効いているので比較的穏やかに話をすることができました。
小児科の先生が病室に説明に来てくれる際にもまだ麻酔が効いていたので体もあまり動かせず、意識が朦朧とする中話を聞いていました。
後陣痛、この世の何よりもきつかった……

午後イチの手術で、夜の消灯時から後陣痛が始まりました。
お腹のよじれるような痛み、帝王切開の痛みだと思ったら後陣痛の痛みだったようで、痛みの波が来る度にうめき声をあげました。
手術後なので定期的に体位変換をしなければならず、後陣痛の波の合間に泣きながら体を少しずつ動かしました。
血栓予防のフットポンプの音と私のうめき声だけが病室に響いていて、個室で良かった……と思いました。
後陣痛のつらい時間帯に部屋担当だった看護師さん、とても親身になってくれて嬉しかったのですが、あまりの辛さに私も「痛い~いいいい、ひい~~~」と騒ぎまくってしまい迷惑をかけました。
あんなに他人に自分の気持ち(痛い!と言っただけですが)を叫んだのは初めてです、そのくらい痛かった。
陣痛はこれの比じゃないんだろうな……怖い。
翌朝、バルーンを抜くためにまだ歩行練習もしていないのに手術台のベッドに自力で移動させられました。
長男の時の経験を活かして?後陣痛時にしっかり体位変換をして寝返りの練習をしたり、足の間隔を取り戻すように動かしていたので何とか動けましたが、普通は無理な気がします。
自分の順応性の高さに驚き。
出血は止まっていて、バルーンはなんと後陣痛が激しく子宮収縮が良すぎた為に萎んで膣内にいました。
バルーン抜くの痛いと思っていたからラッキーです、ガーゼ抜くのは普通に痛かったです。
割と貧血が酷く、また手術時の出血もまあまああったのでしばらくはフラフラでしたが、なんとか歩行練習ができました。
これも寝返り練習や足をしっかり動かしていたおかげ、あと長男の時の経験から腹筋を極力使わない起き上がり方を習得していたおかげです。
この時手術から24時間ちょっと経過、ようやく車イスですが新生児室へいけるようになったので次男と眼鏡をかけた状態で対面することができました。
退院までの症状としては、前置胎盤や低地胎盤によるものは全くなく、関係あるとしたら貧血が続いて退院後も鉄剤が処方されていた程度でした。
水下痢や胃痛、貧血、そしておっぱいの張りなどには悩まされましたが、なんとか私は退院日を1日早めて退院することができました。
次男の産まれてからの様子
35w1dで産まれることとなった次男、産まれてから小児科に引き渡される間に呼吸が乱れたようですぐに保育器へ入りました。
体重はなんと2,500ℊもあり低体重出生児の扱いにはならなかったです。
帝王切開の痛みで動けず、実際にしっかり会えたのは出産翌日の歩行練習後でした。
保育器の中には居たものの、酸素なしの状態でした。
その日の夕方には保育器を出てコットに移動しており、ようやく抱っこすることができました。
次男についた診断は以下の通りです。
- 早産児
- 新生児呼吸障害
- 両側末梢性肺動脈狭窄症
- 未熟児貧血
※生後4ヵ月の時点で、新生児呼吸障害、両側末梢性肺動脈狭窄症は完治の診断がおりています!
この中でも特に新生児呼吸障害にはとても悩まされました。
ミルクを飲むときと寝ているときに呼吸忘れてチアノーゼを起こすことがあり、酸素濃度を測るサチュレーションを24時間足に巻き付けてモニターで呼吸の監視をされていました。
ミルクを飲ませるときに呼吸を忘れてサチュレーション酸素濃度下がるので、その度に鳴り響くアラームにノイローゼになりながら3時間毎にミルクをあげていました。
当然モニター管理しているので母子同室もできず、入院中はGCUに通う日々。
新生児無呼吸症候群の記録は別記事にまとめたので詳しくはそちらをご覧ください。

呼吸が安定するまでは退院することができず、自分が先に退院することが本当につらくて毎日泣いていました。
入院中何度もお腹張っていて、赤ちゃんも苦しくてしっかり呼吸する準備整えていたから、35wで出てきても正産期とほぼ同じレベルで赤ちゃん頑張っているね!

私が早産で産んでしまった事を悩んでいたら、看護師さんに言われた言葉です。
本当に救われました。
次男頑張ってくれてありがとう、そして産まれてきてくれてありがとう。
悩みは毎日尽きないけれど、前置胎盤で辛かった日々が霞むほどにあなたとの日々が愛おしいです。
前置胎盤で不安な人へ伝えたいこと
ここまで私のダラダラした前置胎盤記録日記を読んでくださりありがとうございました。
改めて経過をまとめます。
- 14w 茶出血(少量)
- 19w 全前置胎盤の診断
- 26w 2度目の茶出血
- 29w 部分前置胎盤の診断
- 31w 辺縁前置胎盤の診断
- 31w 痔でお尻から大出血
- 32w 3度目の出血(鮮血)、前置胎盤と切迫早産の診断で入院へ
- 33w お腹の強い張り
- 34w 5度目の出血(鮮血)
- 35w 6度目の出血(鮮血)
- 35w 低値胎盤の診断
- 35w1d 帝王切開にて出産
出血などで切迫早産が誘発されてしまったので入院になってしまいましたが、きっとお腹の張りがなければ辺縁前置胎盤で管理入院を免れていたと思います。
あまり妊娠経過としては希望の持てる経過ではないかと思いますが、最後にお伝えしたいこと。
次男、早産児とは思えない勢いで成長しています!

次男は早産児ながらすくすくと、修正月齢通りに元気に成長しています!
長男の赤ちゃんの頃よりプクプクとしているので早産児だと言うと驚かれるレベルです。
体重はもしかしたら1歳になる前にキャッチアップしそうな予感です!(ミルク飲む量は少なめですが。)
可愛くてみんなのアイドルです。
妊娠中は不安で仕方なかったのですが、信頼できる病院だったので信じて頑張りました。
前置胎盤も、大量出血さえしなければそんなに怖いものでもないようで、病院側からしたら割と居る症例のようです。
なので大きい病院へ通って経過を診てもらうのが一番安心に繋がったかなと感じました。
長くなりましたがここまで読んでいただき本当にありがとうございました、不安で悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。
次男の「新生児無呼吸症候群の記録」も執筆中なので、よかったらそちらも参考にしてください。